遺言とは?|広島の司法書士木村事務所

こんにちは、司法書士の木村洋佑です。

突然ですが、「遺言」って、何か知っていますか?

ぼやっと掴めてますか?

 

バカにすんな!!と思ったらごめんなさい。笑

 

 

失礼ついでに、では、「遺言」これ何て読むでしょうか?

はい、そのとおり。ゆいごんですよね。

ですが、実は法律用語としては、いごんと読みます。(どっちの読み方も正解です。)

そして、読み方だけでなく、意味も違います。

まずは、「ゆいごん」について。
ゆいごんとは、生前に死後のことを言い残すこと全般を指します。口頭でも書面でも、ビデオレターや録音テープであってもいいんです。
つまり、「自分が死んだ後は、家のことは頼むな。」って口で言うのも、「ゆいごん」なんです。

ではでは、「いごん」について見ていきましょう。
重要なのは、法律上の効果を発生させる目的でという点です。日本では、民法に規定された書き方に則った遺言書(つまり「紙」媒体のみ。)で遺さなければ、法的な効果が発生しません

そして、紙媒体であれば、全部自書したものであっても(これを自筆証書遺言といいます。)、パソコンで印刷したものであっても(これを秘密証書遺言といいます。)、その他の方式に誤りがなければ、法的に有効な遺言になります。
おすすめの方法としては、公証役場において作成する公正証書遺言ですね。原本の保管は公証役場でされますから、亡くすことがありませんし、何より方式に誤りがありません。

したがって、広い意味で遺言を総称してゆいごん、狭い意味で法的な効果があるのがいごんということになりますね。

と、前置きが長かったですが、本題はここから。

遺言は作成しておいた方がいいですよ。って聞くことありませんか?

これって、ちゃんと理由があるんです。

自分の死んだ後のことなんて・・・
遺すほどの財産なんてないし・・・
費用も手間もかかるし・・・

はい、皆様そう考えられると思います。

それでも、作った方がいい!!場合があります。

私は仕事柄、相続手続(預貯金や株式、不動産などについて)を代理させていただくことがあるのですが、遺言がある場合とない場合とで、手間がまったく違います。

そして、手間だけでなく、事前に遺言を遺しておくことで、遺言どおりの相続にできますから、後の争いを回避できたり、相続に自分の意思を表示することができます。

↓の図をご覧ください。

広島に住むAさんは、家族構成が以下の5人です。
ご主人 A
奥様
長男
長女
次男

あるとき、Aさんは80歳で亡くなってしまいました。
Aさんの相続人は、赤枠の人です(奥様・子ども3人)。

 

役所や年金事務所への必要書類の提出や火葬の手続、お墓、お葬式などを進めたら、

相続手続は、
1 誰が何を取得するのか話し合う(遺産分割協議といいます。)。
2 必要な書類を収集する(戸籍など)。
3 必要な書類を作成する(遺産分割協議書)。
4 相続人全員が必要書類に実印を押印する。
5 財産の種類に応じて、各銀行(預貯金)や法務局(不動産)、証券会社(株式)に必要書類を提出する。
という流れで進めます。

では、このとき、子どもの全員が県外、もしくは子どもの一人が海外に居住していたとしましょう。

海外に住んでいるのだから、早々日本には帰って来られないし、電話で連絡したら手続は済みそうですか?

そして、この手続のすべては、誰が行うのでしょうか

はい、手続は高齢である奥様か、手続をする度に子どもが広島に帰ってくるかしかありません。
そして、海外に住んでいようと、県外に住んでいようと、相続手続は問答無用で相続人全員が関与しなければなりません。

ここで遺言の登場です!!

遺言を作成しておけば、上記のフローチャートの1・3・4が不要になります。
つまり、相続人全員の話し合いもいらない、そしてこの結果を書いた遺産分割協議書もいらない、
だから相続人全員が実印を押さなくていい
↑ここ、結構重要なポイントです。

 

ん?って思いました?

 

相続手続には、相続人の全員の関与が必要と言いました。

この意味は、必要書類に全員が実印を押さなければならないということです。

遺言があれば、県外にいる・海外にいる家族がいるとしても、振り込む銀行口座などを電話で確認できれば、実印を押さなくていいんです。

つまり、関与しなくていい

だから、財産の分け方を相続人全員で話し合う代わりに、Aさんと相続人全員で生前に話し合いをしておいて、遺言書を作成しておくんです。

でも、遺言があっても、結局は高齢である奥様か県外・海外の子どもが手続しなければいけないじゃん・・・

はい、おっしゃるとおりです。

ではどうするか?

ここで登場するのが、やっぱり遺言です。

遺言には、
1 この財産はこの人が取得する
2 ゆいごんを遺す(付言事項といいます。)
3 遺言どおりの手続をしてくれる人を指定する(遺言執行者といいます。)
を記すことができます。

1はイメージどおりですかね。
2は、例えば子どもに対して、
「兄弟間で仲がよくなかったが、私が死んだ後は兄弟が協力して妻(子の母)のことを頼む」
など、自分の思いを綴ることができます。
3が今回の一番のところです。

遺言執行者として、相続人の一人または誰か(司法書士や弁護士など)を指定しておくとします。
その執行者は、遺言に記載してあること(相続手続)を一人で執行することができます。
つまり、他の相続人の関与がいらない。と言えます。

奥様が高齢であっても子どもが県外や海外にいても、関係ありません

今回は遺言があるケースをご説明しましたが、遺言がないケースでも、フローチャートの2から(相続人の実印の押印は代理できませんが、書類の作成から郵送等手配します。)は司法書士がすべて代理することができます。
複雑な事案でなくても、相続手続は手間と時間がかかりますので、是非一度司法書士にご相談ください。

では、また。

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